0:写真について その1
先月のグループ展で得たことはとても多く
参加できたことは貴重な経験だったと感じています。
〇写真について
”写真は写真にしか過ぎない”
との思想は、写真家の中平卓馬のいうところであり、
彼が記憶を失ってからの作品というのは
確かに叙情的な要素が排除されているような写真作品が多いと感じます。
この点について自分は半分賛成で、半分意見が違います。
写真自体が持つイメージを排除した写真を定義、というか撮ることができてこそ、
写真家が写真をコントロールできると思います。
それは逆に言えば、写真家がある写真にどんな意味を持っているかを
見極める力が必要だということになるんだと思います。
そんな風に捕えるなら、中平卓馬の唱えるところは賛成です。
ただ、違うんではないかと感じるのは、
写真の叙情性等々を完全に排除することは恐らくできないと感じている点です。
それは物を見る価値観が、万人共通ではないからだと思います。
仮にそれを排除したものの中に何が残っているのか、がとても気になります。
そのような写真が群として構成された時、見る者に何もうったえてこないのか否か。
先月のグループ展に参加するにあたり、
ポートフォリオをギャラリストの方に見ていただきました。
そこにある写真たちの持つイメージはバラバラだと感じていたのですが
レビューの際にいただいた言葉は、”まとまっている”という言葉。
確かに暗いイメージという意味もあるのですが、
某かの共通項を見出していただけた故のコメントだと思います。
自分としてはそれでもまだ疑心暗鬼でしたが、
百戦錬磨のギャラリストの方のコメント、このカタチでいこうと決めました。
(つづく)
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