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GRDigitalⅣ
三連休。いかがお過ごしでしょうか。
おかげさまで楽しい連休となっています。
最近読んでいる本、「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」村上春樹インタビュー集1997-2011の中から、記憶に残った、共感できる一節をいくつか書き留めます。
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僕自身が最も理想的だと考える表現は、最も簡単な言葉で最も難解な道理を表現することです。
少なからざる人がごく簡単な道理を難解な言葉で表現しようとします。これは馬鹿げているだけではなく、時としてとても危険なことでもあります。
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ただ、僕に言えるのは、音楽を作曲したり、物語を書いたりするのは、人間に与えられた素晴らしい権利であり、また同時に大いなる責務であるということです。
過去に何があろうと、未来に何があろうと、現在を生きる人間として、書き残さなくてはならないものがあります。また、書くという行為を通して、世界的に同時に訴えていかなくてはならないこともあります。
それは、「意味があるからやる」とか、「意味がないからやらない」という種類のことではありません。
選択の余地なく、何があろうと、人がやむにやまれずやってしまうことなのです。
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もちろんそれがすべてではないけれど、文章が取り仕切っている領域は結構広くあります。
ところが、カーヴァーの場合は、文体というのは必要最低限のものであればよかったわけです。
自転車に例えて言うなら、買い物用のチャリンコっていうとちょっと乱暴だけど、とにかく10段変速ギアなんてものはいらないんです。
その文体が真に必然的なものであれば、かっこよくなくても、用は十分足りるんです。
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