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April 17, 2015

なじみの店

Hajimeinomata047

西湘バイパスの二宮インターから国道1号へ降り、
10分ばかり平塚方面へ県道を走る。
ビビッドなブルーの建物と「赤」「青」「白」のラインの
サインポールが見える。

入院がいよいよ目前に迫ってきたので散髪へ行くことにした。
行きつけの床屋の店長とは30年以上の付き合い。
というのも、小学校1年のクラスメイトだったから、
33年というのが正確な年数になる。
店長の出席番号が1番、
自分が3番という並びだった。
給食やら何やら、小学校で団体行動をした初めての仲間だ。

それにしても、口から生まれたんじゃなかろうかというくらい、
おしゃべりで明るく、いつでも周りに友達がいる奴だった。
それは今でも全く変わらない。
床屋という商売は彼にとって天職に違いない。
いや、天職という言葉の意味は、こういうものなんだろうと、
彼の仕事ぶりを見て、一人で納得している。

昔から変わらないというのが幸いして、
中学時代の同級生から仕事やら恋愛やら家庭やら、
男女問わず相談をされるそうだ。

世知辛い世の中、生きていれば、
人生のいろいろな場面で、悩んだり、苦しくなることがある。
でも、自分が生まれ育った場所で、明るく元気な奴が、
昔と変わらずいつも頑張っているというのは、
うまく言えないが、なんだか心強い気がする。

多分、みんなそんな気持ちで、奴に話をするのかもしれない。
あとは店長が幸せになればいいんだけれど、いい話はないものかなぁ
と思いを巡らす金曜の夜。

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